啐啄同時(啐啄同機ともいうらしい)という言葉をご存じですか。
「卵が孵化するときは、卵の中のヒナが殻を自分のくちばしで破ろうとし、また親鳥も外からその殻を破ろうとする、そのタイミングがピタッと一致するからこそ、ヒナ鳥はこの世に生を受けて外の世界に出ることができる、という禅語です。ヒナが殻を内から破ろうとするのが、また親鳥が殻を外から破ろうとするのが早すぎても遅すぎてもいけない、その絶妙な自然の摂理」(WEB致知出版社より)
童学舎を始めた時期に指導法などいろいろ学んでいたときに出会った言葉で、何で、どこで知ったのかはなぜか覚えていないんですが「これだ」と思い、それ以来、生徒の指導や子育てに生かしているつもりです。
教えすぎてもいけないし、ほったらかしだけでもいけない。成長するきっかけタイミングでふさわしい言葉をかける、適したことをしてあげる。
その子その子の状況にあった課題を与える。
これは言うのは簡単なんですがかなり難しい。自分の子どもで同じように育てていてもそれぞれ違います。いろんなご家庭から教室に来てくれる生徒さんは○年生といっても違っていて当然です。童学舎をはじめて17年目になりますがいつまでたっても「ちょっと言い過ぎたな」とか「もう少しこうすればよかったな」という反省の毎日です。
問題の難易度、類題ならAIが見つけてくれるかもしれません。現にそういう学習システムもあります。だけどAIだけじゃだめなんです。
その子のことをよく見る、話しをよく聞く、それしかないと思いますが教室の限られた時間でどこまでできるか。奮闘の日々は続きます。